分野を横断しながら、多様な「問い」に向き合う──。
混沌の時代を「ひらく」新媒体、第2号、2019年11月25日刊行予定です。

次々と打ち出される技術革新、モノ・人・情報の国境をこえた急激な移動によって、いま、わたしたちの日常は活気に満ちているように見えます。しかし一方で、その表皮をめくってみれば、さまざまな領域で、深刻な秩序崩壊や価値の混乱に直面している現実が浮かびあがります。
混沌とした現代にあって、『ひらく』は、問うべき課題にまっすぐ向きあいます。そして、思想的な座標を論じるべく、「令和」がはじまる月に発刊されます。
現代文明や日本の思想についての本質的な論議の場所となり、わが国の知的領域に対して、ささやかな寄与ができればと念じながら。

【目次】
巻頭言 佐伯啓思
表紙のミニチュア写真家 田中達也

〈The Interview〉
吉田鋼太郎 シェイクスピアの深みと凄み、面白さ
 米谷郁子 二重に見る
 藤本夕衣 「シェイクスピアの俳句」の余韻

〈特別対談〉
養老孟司×佐藤 卓 虫は人間の大先輩

特集❶日本人の自然観・死生観
〈対談〉隈 研吾×佐伯啓思 建築はどこへ向かうのか
竹内整一 「おのずから」と「みずから」の二重性
佐藤弘夫 死者たちの語らい
梨木香歩 「犯しがたさ」と「里山脳」
澤村修治 ひかりへの祈り

特集❷科学技術を問う
〈対談〉伊東俊太郎×広井良典 シゼニズムの提唱
佐伯啓思 科学技術と現代文明の危機
森 一郎 核時代のテクノロジー論
藤本龍児 現代の魔術化
下村智典・金澤洋隆 洞窟への回帰

特集
〈対談〉池内了×佐伯啓思 科学の現在と行方を見つめて
末木文美士 王権と儀礼
加藤文元 数学と日本人
長谷川三千子 道元を読む(二)
先崎彰容 本居宣長の世紀(二)
金澤洋隆 欲望の現代文明と忘却されし伝統

〈特別鼎談〉
長塚圭史×森山未來×辻本知彦 ことばとからだ

黒鉄ヒロシ 自著を描くひらくか?とじるか?
古田 亮 橋本平八
ラッセル・カーク 幽霊のはなし アンクル・イザヤ(訳:澤村修治 絵:たなか鮎子)
澤村修治 語り部としてのカーク
芦澤泰偉 文字のみで装幀する力
寺下滝郎 海外思潮にみる現代世界
赤津孝夫 1個の石から始まった道具
木多本屋 書評 又吉直樹『人間』


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